胚軸切断挿し木法

sponsors

「胚軸切断挿し木法」という栽培法があります。
発芽して間もない幼い苗から胚軸を切断し、それを挿し木して苗を作るというものです。
この方法で作られた苗は、切断した胚軸から苗の体内に微生物が取り込まれ、丈夫で病気に強くなるのだそうです。
子供が麻疹の予防接種をするようなものでしょうか。

今年の夏、ブロッコリーの苗作りの際に半信半疑で試したのですが、成長に大きな違いが出たので驚きました。
挿し木した苗と、普通に育てた苗を比較すると、挿し木苗の方が圧倒的によく育ったのです。
そこで、いろいろな苗作りに実践してみようと思いました。

春キャベツの苗(挿し木前)
▲上の写真は春キャベツの苗で、播種から2週間くらい経ち、2枚目の本葉が出はじめた状態です。
これで胚軸切断挿し木苗を作りました。
キャベツなどのアブラナ科の野菜の場合、根こぶ病に強い苗が作れます。

胚軸切断挿し木法
▲挿し木のやり方は特に変わったところはありません。
ただ、「伝承農法を活かす家庭菜園の科学」によれば、本葉3枚までの幼苗の時期に挿し木をすることがポイントのようです。
胚軸(双葉の下の部分)をハサミでカットして2時間ほど水につけて吸水させます。

胚軸切断挿し木法
▲培養土に挿して日陰に置いておくと、1週間くらいでほぼ100%活着します。
活着後は日なたで普通の苗と同じように育てます。

胚軸切断挿し木法
▲挿し木から約1か月後。
(左)普通に育てた挿し木していない苗。 (右)胚軸切断挿し木苗。
どちらも同じ日に播種したものです。

挿し木苗は胚軸を切断するため、いったん成長が遅れるのですが、2~3週間くらいで普通の苗と同じくらいの大きさに追いつき、次第に追い抜きます。
挿し木することによって直根から枝根に変わるため、樹勢が強くなるようです。
肥料が少なくてもよく育つので、砂地で痩せている私の畑では成長の違いがよりハッキリ見えたのかもしれません。
挿し木の手間はかかりますが、省肥になったり、連作に強くなったりと、メリットがいろいろとありそうです。

参考文献

sponsors